馬子にも衣装
“「服装なんてどうでもいい」というほうが、現代的で自由で格好よく
あるいは知的でさえもあるかも知れないが、そうは思わない。
警官は警官の制服を着ているから警官に見えるのであり...”
と服装術を著書にもつ方が書いている。
まさしくそう思う。
いつでもどこでジーンズ姿というのは、せいぜい20歳代の半ばで卒業するべきだと考えている。
個人的にはちゃんとしたホテルにも堂々と入っていけるくらいの格好を好む。
今年、20年に一度の式年遷宮を迎える伊勢神宮の表参道に、火除橋(ひよけばし)というのがある。
この橋を渡ると“神域”に入るということで、神宮の広報の方も「華美な服装やジーンズも出来れば..」
と話されているようで。
半世紀にわたりエリザベス女王のドレスをデザインした、サー・ハーディ・エイミスが
“(服装に関心の高い)彼らが個人的な虚栄心や誘惑の手段のためでなく
法と秩序を守っていくうえで、服装の重要性に敏感で..”
と王室の男性をさして言っている。
“男性の服装は、法と秩序を表現する”
現代の我々一般人に当てはめれば、男性のスーツはユニフォームでもあり
自分の職業や地位、年齢をあらわすべきものでもあると思う。
例えば小説の中の登場人物を表現する場合、医師や弁護士ならブルックスブラザーズのスーツだし
バーの経営者ならアルマーニのスーツを身にまとった男性となる。
英国図鑑に出てくるモノで、これまでに愛用したものを書き連ねてみた。
【靴】
トリッカーズ、クラークス、チーニー、クロケット&ジョーンズ、ジョージ・クレバリー
チャーチ、アルフレッド・サージェント、ドクターマーチン(→高校生の頃だから20年も前)
【コート】
マッキントッシュ、ラベンハム、グロヴァーオール
【洋品雑貨】
サンスペルのカットソー、ジョンスメドレーのハイゲージニット、コーギーのニット
デンツのグローブ、ドレイクスのマフラー、フォックスアンブレラの傘
エッティンガー、グレンロイヤル、ホワイトハウスコックスの革小物たち
..これが“馬子にも衣装”というやつです。