さんさか ネルドリップ珈琲と本と

コレクション

脳には「テグメンタ」とよばれる部位があるそうで、たとえば美しいものを見たとき
知識欲が満たされた時などにこのテグメンタが刺激され、快感が生まれる仕組み。
マウスを使った実験では、マウスの脳のテグメンタを直接刺激するボタンを用意し
「ボタンを押すと気持ちいい」というのを覚えたマウスは、エサを食べるのを忘れて
ボタンを押し続け、やがて餓死してしまうほど、テグメンタの影響は強いのだそうです。
 
好きなものを所有し、テグメンタが刺激され快感を得ると、また無意識に快感を得たいと思い
さらに所有したくなるそうです。そうやって「集める」という行為が始まり、これは人間特有の現象だそうです。
 
新しい本ではないけれど「コレクションブック」に書かれている脳のメカニズム。
コレクションブック
ふと考えると、自分にはまったくコレクションしているモノが思い当たらないんです。
たとえばハンカチなら白無地のコットンリネンと決めているから同じモノを何枚か持っていたり
靴は革靴ならブラウンばかりだったりします。
普段使うモノの決まりごととかスタイルははっきりしていますが、あくまでも普段使う道具
としての好みというだけで、所有すること自体に特別の興味はないわけでして。
 
凝り性というより飽き性な自分は、メガネも毎日同じモノはイヤなので
10日ほどは毎日かけ替えられるくらいの用意はしてあります。
自宅に帰るとかけ心地重視の家専用のメガネに替えるのですが、いよいよ10年も乱暴に
使っているとダメになってきたので、しまいこんだまま10年以上も経つメガネにレンズを入れてもらいました。

15年前に初めて買ったテオ。
画家ゴッホの弟のテオに由来するブランド名かは分かりませんが、ベルギーのメガネブランド。
使わなくなって久しいので、デッドストックみたいにきれいなままです。
フレームより一段奥にずらしてレンズを浮かせたようなデザインが面白くて
若いころに薄い黄色のレンズを入れていたような記憶があります。
今使えるメガネの中で5本はこのテオのものなので、こういうのをコレクションと呼ぶのかもしれませんが
集めているつもりはなくただの中毒です。