さんさか ネルドリップ珈琲と本と

靴と財布とジャケットの大事なこと

日々の100 (集英社文庫)
〜靴のこと〜
レインブーツ
J.M.Westonのゴルフ
フランクの靴
ニューバランス1300
この「日々の100」の中に、靴だけでこの4つが紹介されている。
 
40歳を過ぎた頃からスニーカーが似合わなくなったように感じ、履く機会が減ったという松浦さん。
Westonのゴルフの話で「ファッションが楽な方向へ向かうことは、年相応の上質なスタイルと逆行していくこと」と言っている。
 
「その人が服装に気を配っているかどうかを知るには、靴を見ればいい」
靴で格好つけなければ何も始まらないとさえ思っている。
スニーカーなんていうのは、子供に頃に熱中すべきものであって、オッサンになってまで中高生と同じような運動靴を履くのは御免だ。
仕事柄、今では店と自宅との往復くらいとはいえ、どうでもいいというわけにはいかないので
無難なところでニューバランスをこの4、5年履いている。
それにしても最近はニューバランスを履く人が多くて、ずいぶんと街中で見かける。
スニーカーとしてはけっこう高価なのに。
凝り性と言うより、飽き性の私はもうそれだけでイヤになってくる。
今持っている3足でもう終わりにしようと、ちょっともったいないけど1300は店専用に。
 
以前の仕事柄、イギリス靴やイタリア靴のそれなりにきちんとした靴を履いてきたので
休みの日くらいはよほどのことがない限り、その革靴の出番と決めている。
もう少し限定すると、ここでいう革靴はソールも革であるべきということ。
ソールが革の靴なら歩くときに地面を蹴った分、ちゃんと蹴り戻してくれるので
いい革靴であればあるほど一日中歩いても疲れにくい。
 
なんてことを靴屋にいる先輩から教えてもらう。
とはいえ革底は新しいうちはとにかく滑る。
新調したりソールを張り替えた靴を履いて、百貨店なんかの大理石みたいな床で転びそうになることはしょっちゅうだ。
聞くところによると、最近この滑るのを避けようと、靴も販売する洋服屋なんかで
わざわざラバーを貼るように勧められ、先輩の靴屋にも持ち込まれるそうだ。
 
そしてよく言われるのが手入れが面倒。
靴に限らず自分の道具くらい、自分で手入れする時間とテクニックは持っていた方がいいと思う。
自分の持ち物を大切に長く使う秘訣だと思う。
九十九神」が必ずどこかで見てくれているはず。
また雨を気にするようだが、手入れの行き届いた良い靴なら、適切な処置で元に戻る。
雨の日はラバーソールと決めるのは潔いかもしれないけど、雨に濡れたラバーソールの靴はとにかく蒸れる。
無難な選択だけど粋な感じはしない。

エアが入ったソールの靴や、アウトドアブーツはボリュームがあり過ぎてどうにも子供っぽくてダメだ。
年齢的にもうオッサンはクラシックな靴ですっきりとさせたい。
これから先もずっと履ける。
ソールを張り替えながら、十年を過ぎた靴もまだまだ現役で、というよりようやく履いてもいい年齢になってきた。